「一人でキャンプ、やってみたいけど…何から始めればいいの?道具はいくらかかる?一人で寂しくない?」
YouTubeでソロキャンプ動画を見ながら、そんな疑問を抱えていませんか?
結論から言うと、2〜3万円あれば始められます。そして、最初は「完璧」を目指さなくていい。
この記事では、ソロキャンプ歴8年・年間40泊の筆者が、「忙しい30代が、週末だけで準備して、失敗しないソロキャンプデビュー」を実現するための予算別ロードマップを解説します。
読み終える頃には、「これを買って、ここに行けばいい」という具体的なプランと、来週末にソロキャンプに行ける自信が手に入っているはずです。
この記事を書いた人
佐々木 拓也(ささき たくや)
アウトドアライター / ソロキャンプ歴8年・年間40泊会社員時代に30歳でソロキャンプを始め、以来8年間で通算300泊以上。「忙しい社会人でも始められるソロキャンプ」をテーマに発信中。私も最初は「一人で全部できるか不安」でした。この記事では、8年かけて学んだことを”ショートカット”してお伝えします。
データ出典について: この記事のソロキャンプ人口・市場データは、日本オートキャンプ協会の公式統計を参照しています。
そもそもソロキャンプとは?|グループキャンプとの違いと「始める前に知っておくべき3つの真実」
「ソロキャンプって、本当に楽しいの?」「一人で寂しくない?」
よく聞かれる質問です。そして、この疑問を持つのは自然なことです。
まず結論からお伝えすると、ソロキャンプは「寂しい」ではなく「自由」を手に入れる行為です。
ソロキャンプの魅力|「絶対的な自由」が手に入る
ソロキャンプの最大の魅力は、誰にも気を遣わない「絶対的な自由」です。
- 起きたい時間に起きて、寝たい時間に寝る
- 食べたいものだけを、好きなタイミングで食べる
- 焚き火をぼーっと眺めるだけの時間を、誰にも邪魔されない
- 予定を詰め込まず、「何もしない」という贅沢を楽しめる
グループキャンプは楽しいですが、「予定調整」「役割分担」「周りへの気遣い」がつきまといます。仕事で疲れている週末に、さらに気を遣うのは正直しんどい。
ソロキャンプなら、そんなストレスは一切ありません。自分だけの時間を、自分だけのペースで過ごす。それがソロキャンプの本質です。
グループキャンプとの違い|必要な道具・スキル・心構え
グループキャンプの経験があるなら、ソロキャンプは思っているより難しくありません。
ソロキャンプとグループキャンプの違い
| 項目 | ソロキャンプ | グループキャンプ |
|---|---|---|
| 道具 | 1〜2人用のコンパクトな道具が必要 | 大人数用の大型道具を分担して持参 |
| 設営 | 一人で全部やる(ただし小さいので30分程度) | 役割分担して設営(時間はかかる) |
| 時間 | 100%自分のペース | グループの予定に合わせる |
| 費用 | 全額自己負担(2〜5万円から開始可能) | 割り勘で安く済むが、予算調整が必要 |
| 自由度 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
グループキャンプでテント設営やBBQを経験しているなら、基本的なスキルはすでに身についています。違いは「道具のサイズが小さくなる」ことと「全部一人でやる」こと。それだけです。

【データで証明】ソロキャンパーは増えている|もう「変わり者」じゃない
「一人でキャンプなんて、変わってると思われない?」
この心配は、もう不要です。
日本オートキャンプ協会の統計によると、2022年時点でソロキャンパーは全体の16.6%を占めています。しかも前年比3.5ポイント増で、ソロキャンパーの割合は年々増加傾向にあります。
2020年には「ソロキャンプ」が流行語大賞トップ10にランクイン。芸人のヒロシさんや、YouTuberの活躍もあり、ソロキャンプは今や市民権を得たレジャーです。
✍️ 8年間のソロキャンプ経験から
【結論】: キャンプ場で「一人なんですか?」と聞かれることは、もうほとんどありません。
むしろ、隣のソロキャンパーと「どちらから来たんですか?」「そのギアいいですね」と自然に会話が始まることの方が多いです。ソロキャンプは「孤独」ではなく「選択的な一人時間」。周囲のキャンパーもそれを理解しています。
【予算別】ソロキャンプ道具一式|2万円・3万円・5万円プランを徹底解説
「結局、いくらかかるの?」
ソロキャンプを始めたい人が最も気になる疑問に、具体的な数字でお答えします。
道具選びの優先順位|「テント→シュラフ→マット」が鉄則な理由
ソロキャンプの道具は、以下の優先順位で揃えましょう。
道具の優先順位
- テント(必須)— 雨風から身を守る「家」
- シュラフ(寝袋)(必須)— 快眠の要。ここをケチると眠れない
- マット(必須)— 地面の冷気と凹凸を遮断
- ランタン(必須)— 夜間の明かり。LED式が安全
- 焚き火台(推奨)— ソロキャンプの醍醐味
- チェア・テーブル(あると快適)— なくても地べたで過ごせる
この中で絶対に妥協してはいけないのがシュラフです。
テントは雨が降らなければタープでも代用できます。マットは最悪、段ボールを敷いてもなんとかなります。でも、シュラフが寒すぎると一睡もできません。寒さで震えながら夜を過ごし、「もう二度とキャンプなんか行かない」となる初心者は実は多いのです。
【2万円プラン】最低限で始める”割り切り”スタイル
「とにかく安く始めたい」「まずは試してみたい」という方向けのプランです。
2万円プラン道具リスト
| 道具 | おすすめ製品 | 価格目安 |
|---|---|---|
| テント | BUNDOK ソロドーム1 | 約8,000円 |
| シュラフ | Bears Rock 封筒型寝袋 | 約4,000円 |
| マット | BUNDOK フォールディングマット | 約2,000円 |
| ランタン | Goal Zero LIGHTHOUSE micro | 約5,000円 |
合計: 約19,000円
このプランの特徴:
- 春〜秋(3シーズン)向け。真冬は厳しい
- 焚き火台・チェアは省略。地面に座って焚き火を楽しむスタイル
- 「とりあえず一泊してみたい」人に最適
【3万円プラン】初心者の現実的なスタートライン(筆者おすすめ)
私が初心者に最もおすすめするのがこのプランです。
2万円プランに焚き火台を追加し、シュラフをワンランク上げることで「ソロキャンプらしい」体験ができます。
3万円プラン道具リスト
| 道具 | おすすめ製品 | 価格目安 |
|---|---|---|
| テント | コールマン ツーリングドームST | 約15,000円 |
| シュラフ | コールマン パフォーマーIII | 約5,000円 |
| マット | キャプテンスタッグ インフレーティングマット | 約4,000円 |
| ランタン | Goal Zero LIGHTHOUSE micro | 約5,000円 |
| 焚き火台 | TokyoCamp 焚き火台 | 約5,000円 |
合計: 約34,000円
このプランの特徴:
- コールマン ツーリングドームSTは「ソロテントの定番」。前室が広く、荷物置き場に困らない
- 焚き火台付きで「ソロキャンプらしさ」を満喫
- 3シーズン(春・夏・秋)は快適に過ごせる
✍️ 筆者の本音
正直に言います。私は最初のソロキャンプで10万円以上の道具を揃えました。結果?使ったのは半分以下。残りは今も物置で眠っています。「最初から良いものを」と思う気持ちはわかりますが、まずは3万円程度で始めて、何が自分に必要かを体験から学ぶのが賢い選択です。
【5万円プラン】快適に楽しみたい人向けのフルセット
「最初からある程度快適に楽しみたい」「道具にはこだわりたい」という方向けのプランです。
5万円プラン道具リスト
| 道具 | おすすめ製品 | 価格目安 |
|---|---|---|
| テント | コールマン ツーリングドームST | 約15,000円 |
| シュラフ | ナンガ オーロラライト 450DXまたはモンベル バロウバッグ | 約15,000円 |
| マット | WAQ インフレーターマット 8cm | 約8,000円 |
| ランタン | WAQ LEDランタン2 | 約8,000円 |
| 焚き火台 | TokyoCamp 焚き火台 | 約5,000円 |
| チェア | Helinox チェアワン | 約12,000円 |
合計: 約63,000円(予算オーバーですが、チェアを省けば約50,000円)
このプランの特徴:
- シュラフがダウン製で軽量・コンパクト。長く使える一生もの
- WAQのマット(厚さ8cm)で自宅のベッドに近い寝心地
- Helinoxのチェアはソロキャンパーの定番。軽くて座り心地抜群
【予算別比較表】どのプランが自分に合っている?
| 項目 | 2万円プラン | 3万円プラン | 5万円プラン |
|---|---|---|---|
| こんな人向け | とにかく試したい | バランス重視 | 快適さ重視 |
| 快適度 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| シーズン | 春〜秋 | 春〜秋 | 春〜秋(冬は追加装備必要) |
| 焚き火 | なし | あり | あり |
| チェア | なし | なし | あり |
| 筆者おすすめ度 | ○ | ◎ | ○ |

初心者がやりがちな5大失敗|「やってはいけないこと」を先に知っておく
ここからは、私自身や周囲のキャンパーが経験した「失敗パターン」を紹介します。
先に知っておけば、避けられる失敗ばかりです。
失敗① 道具を買いすぎる|最初は「最低限」でいい理由
「失敗したくない」という気持ちから、あれもこれもと道具を買い込んでしまう。これが初心者に最も多い失敗です。
私の実体験: 最初のソロキャンプで、ダッチオーブン、コット、大型タープ、燻製器…と10万円以上買い込みました。結果、使ったのは半分以下。重すぎて持ち運びも大変でした。
対策: 最初は「テント・シュラフ・マット・ランタン」の4点だけで十分です。「あれがあればよかった」と思ったら、次回から買い足せばいい。道具は後からいくらでも増やせます。
失敗② テントを現地で初めて張る|「試し張り」は絶対必要
新品のテントを買って、意気揚々とキャンプ場へ。いざ設営しようとしたら…「どうやって張るの?」「パーツが足りない?」とパニックに。
実際にあった話: 説明書を読まずにテントを張ろうとして2時間かかった人を見たことがあります。日が暮れてヘッドライトで設営する羽目に。
対策: 必ず自宅か近くの公園で「試し張り」をしてからキャンプ場に行きましょう。設営手順を体で覚えておけば、現地では30分以内に設営完了できます。
失敗③ シュラフの対応温度を甘く見る|寒くて眠れない夜を避ける方法
「夏だから薄い寝袋でいいでしょ」と思って、対応温度15℃のシュラフを持っていった。夜になったら気温は10℃まで低下。寒くて一睡もできなかった…。
シュラフ選びの鉄則: 使用予定の最低気温より−5℃のモデルを選ぶこと。
例えば、キャンプ場の最低気温が10℃なら、対応温度5℃以下のシュラフを用意します。「暑ければ開けばいい。寒いと対処できない」が基本です。
失敗④ 予定を詰め込みすぎる|初回は「設営→焚き火→撤収」で十分
「せっかくのキャンプだから」とBBQ、燻製、ダッチオーブン料理、星空撮影、朝日を見て…と予定を詰め込む。結果、一つ一つが中途半端になり、ただ疲れて帰ってくる。
初心者のリアル: テント設営に1時間、慣れない料理に2時間、撤収に1時間半。気づけば一日があっという間に終わっています。
対策: 初回の目標は「テントを張って、焚き火をして、ぐっすり寝る」それだけで十分です。料理はカップラーメンでもいい。「何もしない」という贅沢を楽しみましょう。
失敗⑤ 持ち物チェックリストを作らない|忘れ物防止の必須ステップ
「ペグハンマー忘れた…」「ライター忘れた…」「充電器忘れた…」
キャンプ場で忘れ物に気づいても、取りに帰ることはできません。
対策: 持ち物チェックリストを作成し、出発前に確認しましょう。以下は最低限のリストです。
ソロキャンプ持ち物チェックリスト(最低限)
- □ テント一式(本体、ポール、ペグ、ハンマー)
- □ シュラフ
- □ マット
- □ ランタン(予備電池も)
- □ 焚き火台(あれば)
- □ 着火剤・ライター
- □ 食料・飲料水
- □ クッカー・カトラリー
- □ 着替え(夜は冷えるので防寒着も)
- □ スマートフォン・充電器
- □ 保険証のコピー
- □ ゴミ袋
初めてのキャンプ場選び|失敗しない3つの条件と安全対策
道具が揃ったら、次は「どこに行くか」です。
初心者がキャンプ場選びで失敗しないための3つの条件をお伝えします。
初心者向けキャンプ場の3条件|管理人常駐・設備充実・アクセス良好
条件① 管理人が常駐している
トラブルが起きたとき、相談できる人がいる安心感は大きいです。「テントの張り方がわからない」「薪の買い方がわからない」といった初歩的な質問にも対応してもらえます。
条件② 設備が充実している(トイレ・炊事場がきれい)
いわゆる「高規格キャンプ場」を選びましょう。温水が出る炊事場、ウォシュレット付きトイレ、シャワー完備など、快適に過ごせる設備があれば、初心者でもストレスなくキャンプを楽しめます。
条件③ アクセスが良い(自宅から2時間以内)
初めてのソロキャンプで4〜5時間も運転するのは危険です。疲れた状態での設営・撤収はミスのもと。自宅から2時間以内で行けるキャンプ場を選びましょう。

【データあり】盗難リスクの実態と効果的な対策
「ソロキャンプって、盗難とか大丈夫?」
正直にお伝えします。キャンプ場での盗難被害はゼロではありません。
ある調査によると、キャンプ場で盗難被害に遭ったキャンパーは約3.1%。100人に3人程度ですが、決して他人事ではありません。
盗難の特徴:
- ほとんどが夜間・就寝時に発生
- ソロキャンパーは「交代で見張りができない」ため狙われやすい
- 犯人の目的は主に転売(自己使用より金銭目的)
効果的な対策:
- 管理人常駐のキャンプ場を選ぶ(人の目があるだけで抑止効果)
- テントを離れる際は靴を複数置く(複数人に見せかける)
- 高価なギアは車内に収納して就寝
- 周囲のキャンパーと軽く挨拶しておく(不審者が来たら気づいてもらえる)
過度に恐れる必要はありませんが、「対策すれば防げるリスク」であることは知っておきましょう。
初ソロにおすすめのキャンプ場タイプ|高規格キャンプ場から始めよう
「野営」「ブッシュクラフト」などワイルドなキャンプに憧れる気持ちはわかります。
でも、初めてのソロキャンプは「高規格キャンプ場」一択です。
高規格キャンプ場とは、設備が充実し、管理が行き届いた安心・安全なキャンプ場のこと。料金は少し高め(1泊3,000〜5,000円程度)ですが、初心者が「キャンプって楽しい」と思える環境が整っています。
ワイルドなキャンプは、基本を身につけてから挑戦しても遅くありません。
よくある質問(FAQ)|ソロキャンプを始める前に知っておきたいこと
Q1: 一人で寂しくないの?楽しめる?
A: 結論から言うと、「寂しい」と感じたことはほとんどありません。
焚き火を眺める時間、星空を見上げる時間、朝のコーヒーを一人で味わう時間。これらは「孤独」ではなく「贅沢」です。むしろ、誰にも邪魔されない自由が心地よくなります。
もし寂しさを感じたら、隣のキャンパーに話しかけてみてください。ソロキャンパー同士は自然と会話が生まれやすいものです。
Q2: テントがなくても始められる?(レンタル・車中泊という選択肢)
A: はい、テントを買わなくても始められます。
選択肢①:レンタル
多くのキャンプ場でテントのレンタルを行っています。「まず一度体験してから買いたい」という方におすすめ。
選択肢②:車中泊
車があれば、車中泊キャンプも可能です。テント不要で、設営・撤収の手間もありません。初心者にとってはハードルが低い選択肢です。
Q3: 女性のソロキャンプは危険?注意点は?
A: 「危険」とは言い切れませんが、追加の配慮は必要です。
- 管理人常駐のキャンプ場を選ぶ
- ファミリー層が多いキャンプ場を選ぶ
- 夜間に一人でトイレに行く際はヘッドライト必携
- SNSへのリアルタイム投稿は避ける(位置情報バレ防止)
女性ソロキャンパーも年々増えています。事前の情報収集と対策をしっかり行えば、安全に楽しめます。
Q4: 焚き火のやり方がわからない。難しい?
A: 着火剤を使えば、初心者でも簡単に火がつきます。
基本の手順は:
- 焚き火台をセット
- 着火剤を置く
- 細い薪(焚き付け)を着火剤の上に乗せる
- 着火剤に火をつける
- 火が安定したら太い薪を追加
最初は「麻ひもと火打ち石で火起こし」なんて考えなくていいです。着火剤とライターで十分。慣れてきたらステップアップすればOKです。
Q5: 雨の日はどうすればいい?
A: 初心者は雨の日は避けるのが無難です。
雨の中の設営・撤収は上級者でも大変。テントやギアが濡れた状態での片付けは帰宅後の手間も増えます。天気予報をチェックして、雨予報なら潔くキャンセルしましょう。
Q6: 最初のソロキャンプは何泊がおすすめ?
A: 1泊2日がベストです。
初めてのソロキャンプで連泊はハードルが高すぎます。まずは1泊で「設営→焚き火→就寝→撤収」の流れを体験しましょう。「もっといたかった」と思えたら、次回から連泊にチャレンジすればOKです。
まとめ|来週末、最初の一歩を踏み出そう
この記事でお伝えしたことをまとめます。
ポイント①: ソロキャンプは2〜3万円から始められる
完璧な装備は不要です。最初は最低限の道具で、まず一泊してみましょう。
ポイント②: 道具選びの優先順位は「テント→シュラフ→マット」
特にシュラフは妥協厳禁。寒くて眠れないと、キャンプ自体が嫌いになります。
ポイント③: 初心者がやりがちな5大失敗を避ければ成功する
道具の買いすぎ、試し張りなし、シュラフの対応温度、予定の詰め込み、チェックリストなし。この5つを避ければ、初めてのソロキャンプは成功します。
ポイント④: キャンプ場は「管理人常駐の高規格キャンプ場」から
ワイルドなキャンプは、基本を身につけてからで十分。まずは安心・安全な環境で楽しみましょう。
この記事を読んだあなたは、もう「ソロキャンプを始めるための知識」を手に入れました。
あとは行動するだけです。
来週末、最初の一歩を踏み出してみてください。
焚き火の前で飲むコーヒーの味は、きっと格別です。
参考文献